インターネットを閲覧していて「ページの読み込みが遅い!モッサリしてる!」と感じることがありませんか?
もしかすると原因の一つは DNSサーバーの応答速度 が関係しているかもしれません。
Windowsのパソコンでインターネットを使っているなら、DNSサーバーの変更は「必須」とまでいかなくても、かなりおすすめの設定です。
この記事では DNSサーバーを変更することでどうして読み込み速度が改善されるのか、そしてWindowsでの具体的な設定方法を解説していきます。
DNSサーバーって何?

この部分はちょっとした雑学になります。早くDNSサーバーの変更方法を知りたい方は記事内の「WindowsでのDNSサーバー設定方法」の見出しにジャンプできます。
DNS(Domain Name System)サーバーとは、私たちが普段使っている「Google.com」のようなサイトのドメイン名を、コンピュータが通信するために必要なIPアドレス(例:「172.217.168.206」のような数字の羅列)に変換してくれるサーバーのことです。
この変換作業は「名前解決」と呼ばれています。
インターネット上のすべてのコンピュータやサーバーは、IPアドレスという数字の羅列の独自住所を持っているんですが、人間にとって数字の羅列を覚えるのはとても無理なことですよね。

Google を開くのに「172.217.168.206」なんて覚えられないよー
それでDNSサーバーは、私たちがよく知っているサイトのドメイン名をIPアドレスに変換することで、簡単に目的のウェブサイトにアクセスできるようにしてくれているんです。
DNSサーバー変更したら読み込み速度が速くなるってどういうこと?

私たちがサイトにアクセスしようとすると、ブラウザはまずDNSサーバーに「このドメイン名のIPアドレスは何ですか?」と問い合わせます。
DNSサーバーがそのIPアドレスを返し、ブラウザがIPアドレスを把握して初めて、サイトのコンテンツの表示が始まります。
つまりこの名前解決にかかる時間が短いほどサイトの表示が早く始まります。
ですから応答速度が速いDNSサーバーに変更したほうがサイトが表示されるまでの待ち時間を短縮できて、読み込み速度を向上させることができるというわけなんです。
ひとたび名前解決が完了して、PC内に情報がキャッシュ(一時保存)されると、次に同じサイトにアクセスすると DNSサーバーへの問い合わせは省略されます。
なので速度向上効果は、主に初めて訪れるサイトや、キャッシュが切れた後のアクセスではっきりと違いが出るものです。
おすすめ DNSサーバー

私たちはインターネットを契約すると、そのプロバイダ(ISP)が提供するDNSサーバーを自動的に使っています。
でも実は、誰でも無料で利用できてもっと快適に応答してくれる「パブリックDNSサーバー」が存在します。
中でも下記のサーバーは高速、信頼、安全性で広く知られている有名なDNSサーバーです。
DNSサーバー名 | 優先DNSサーバー | 代替DNSサーバー | 特徴 |
Cloudflare クラウドフレア | 1.1.1.1 | 1.0.0.1 | 非常に高速な応答速度とプライバシー保護を重視。多くのベンチマークで最速クラスの結果を出している。 |
Google Public DNS | 8.8.8.8 | 8.8.4.4 | 世界中で広く利用され、高い安定性と信頼性を誇る。 |
Quad9 | 9.9.9.9 | 149.112.112.112 | セキュリティに特化。フィッシングサイトやマルウェアに感染したサイトなど、悪意のあるドメインへのアクセスをブロックする機能を提供。 |
Cloudflare と Google DNS どっちにしたらいい?
Cloudflare(クラウドフレア) のほうが Google Public DNS (8.8.8.8) よりもわずかに高速というテスト結果があります。
でもこの差はミリ秒単位で、ユーザーの所在地やネットワーク環境によっても結果は変動します。
どちらも非常に高性能なDNSサーバーなので、どちらを選んでも体感速度の向上が期待できると思います。
プライバシーをより重視するなら Cloudflare、安定性を求めるならGoogle という選び方もできます。
私は以前 Google Public DNS を使っていて、プロバイダがダウンした時も問題なく繋げたりで利用していましたが、最近は Cloudflare(クラウドフレア)を快適に使っています。
WindowsでのDNSサーバー設定方法
それでは Windows 10 / 11で DNSサーバーを変更する手順を見ていきましょう。
下の検索バーから「コント」と入力して「コントロールパネル」を選択します。

「ネットワークの状態とタスクの表示」を選択します。

このパソコンはWi-Fiで繋がっているので「Wi-Fi ○○」を選択します。
LANケーブルで繋がっているなら「イーサネット」という表示をクリックします。

左下「プロパティ」ボタンをクリックします。

「インターネットプロトコルバージョン4」を選択します。

CloudFlare(クラウドフレア)の場合
「次のDNSサーバーのアドレスを使う」というところに、下記の図のように数値を入力します。

設定を保存 入力が終わったら、「OK」ボタンをクリックします。これで設定は完了です。
Google Public DNS の場合
Google Public DNSにするのであれば「次のDNSサーバーのアドレスを使う」というところに下記の図のように入力します。

設定を保存 入力が終わったら、「OK」ボタンをクリックします。これで設定は完了です。
設定を元に戻す場合
「あまり効果がなかった」「やっぱり戻したい」という場合は「DNSサーバーのアドレスを自動的に取得する」にラジオボタンを入れ直せば簡単に元に戻ります。

この手順で変更したDNS設定は、設定を行ったそのパソコンにのみ適用されます。同じネットワークに接続している他のパソコンやスマホ・タブレットには影響しません。
もし家やオフィスのすべてのデバイスに同じDNS設定を適用したい場合は、パソコンごとではなくルーターの管理画面でDNS設定を変更する必要があります。
ルーターの設定方法は機種によって異なるので、お使いのルーターの取扱説明書をご確認ください。
「DNSサーバー変更」と読み込み速度UP!のまとめ

今回解説した DNSサーバーの変更では、インターネットの回線速度を劇的に速くするというものではありませんが、ページの読み込みをスムーズにする簡単なチューニング方法です。
サイト閲覧の快適さ・応答の速さを少しでも改善したい!という方は、DNSの変更は試してみる価値があります。
Windows11 をお使いならこちらの記事もご参照ください
今回の記事はインターネット利用に関する設定でしたが、Windows11の他の設定もこの機会にご確認ください。