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ThinkPadのシリーズの中でも異彩を放っているのが、2025年登場の「X9」シリーズ。
従来の伝統を受け継いだ「無骨な黒い筐体と赤いトラックポイント付きビジネスノート」というモデルから一新して、洗練されたシルバー・グレーやホワイトのアルミニウム筐体というThinkPadらしくないThinkPadなんです。

「X9」という名称にも、フラッグシップモデル「X1」とは対極の新しいユーザーに向けたもう一つのフラッグシップという意味が込められているようなんですね。
この記事では、X9シリーズの位置づけから選び方、おすすめモデルまでを分かりやすく解説します。
ThinkPadの中で「X9シリーズ」はどんな位置づけ?特徴
X9はThinkPadの中でもプレミアムの位置づけで、「新設計超薄型」と「新カラー」を特徴とする2025年登場のスタイリッシュなシリーズです。

「X」と付く3つのシリーズがありますが、最高峰の「X1シリーズ」と超軽量志向の「Xシリーズ」、そしてこの記事で紹介している「X9シリーズ」はそれぞれ棲み分けが異なっています。

ThinkPad各シリーズの特徴とそれぞれおすすめユーザー
ThinkPad各7シリーズの特徴や適したユーザーを把握しておくと、選びやすくなると思います。
| シリーズ | 特徴 | おすすめユーザー |
| ThinkPadの伝統を極めた最高峰。携帯性・性能・質感を高いレベルで両立 | 持ち運びやすさ、性能や質感に妥協しない最高品質を求めるプロ志向ユーザー | |
| 常識を覆した新世代 ThinkPad。トラックポイント(赤ポチ)を廃した新デザインの最高峰。スタイリッシュでモダンなデザインと薄型ボディが魅力! | 従来のThinkPadにはない、スタイリッシュなデザインや快適な操作性を求める方 | |
| 携帯性を重視した薄型・シリーズ史上最軽量(約933g)を実現。画面サイズは13インチのみ。 | 毎日PCを持ち歩き、軽量・薄さ・性能を追求する方 | |
| 性能・耐久性・使いやすさをバランスよく備えたThinkPadの主力モデル | 仕事用のメインPCとして、豊富な選択肢から総合的なバランスを重視する方 | |
| コストパフォーマンスに優れたメインストリームモデル | 価格と性能のバランスを重視して仕事用PCを選びたい方 | |
| 手頃な価格で初めてでも導入しやすいエントリーモデル | 予算を抑えつつコスパ最強のThinkPadを導入したい方 | |
| 専門的な高負荷処理に対応するモバイルワークステーション | CAD・3D設計・解析・映像制作など、専門的なソフトを使う方 |
この記事で扱う「X9シリーズ」は大胆にもThinkPadのトレードマークである赤ポチ(トラックポイント)を廃止し、MacBook Air/Proのような薄型・軽量デザインとOLED高精細ディスプレイを搭載する、新しいユーザー層を獲得する狙いが伺えるモデル。
標準ラインアップではvProや5G(WWAN)、スマートカードリーダーなどの企業管理オプションも省かれています。
ThinkPadの共通の特徴

そんな異色なX9シリーズも、ThinkPadの伝統はしっかり引き継いでいます。
以下の部分はThinkPadすべてに共通する部分で、ほかのシリーズの紹介記事と重なります。
堅牢性へのこだわり
ThinkPadは米国国防総省のMIL-STD-810H規格の12項目で厳しくテストされ、温度・圧力・湿度・振動など過酷な条件のもとでも動作するように200項目の品質チェックが行われています。X9シリーズもこの堅牢性の伝統をしっかり受け継いでいます。
セキュリティの高さ

すべてのThinkPadにはThinkShieldというハードウェアとソフトウェアのセキュリティ・ソリューション・スイートが搭載されていて、指紋リーダー・顔認証などの生体認証からTPMによるハードウェアレベルの暗号化まで強固な保護機能を備えています。
打鍵感に定評のあるキーボード

衝撃的なことにX9ではトラックポイントが廃止されましたが、他のメーカーのパソコンで使い慣れていて「特になくてもいい」という方にとっては違和感なく使えると思います。

大きな触覚タッチパッドで使いやすくなっています。
サスティナビリティへの配慮

Lenovoは2050年までの温室効果ガス排出量ネットゼロを掲げ、SBTiによる認定も取得しています。X9シリーズのノートPCは3面に50%の再生アルミニウムを使用し、コンポーネント全体に再生プラスチックを採用、パッケージもFSC認定でプラスチックを使用していません。
X9シリーズが向いている人・向いていない人

向いている人
・薄型・軽量ボディと新デザインのメタルボディを求める人
・赤ポチ(トラックポイント)は使わない、タッチパッド操作がメインの人
・高精細な2.8K OLEDディスプレイや長時間バッテリーを重視する人
・Copilot+ PCのオンデバイスAI機能を活用したいユーザー
・厳格な管理機能(vPro標準搭載・5G・スマートカード) は不要な人
別シリーズが向いている人
・トラックポイントが使い慣れていて「絶対に必要」な人 → X1シリーズ、X13シリーズ、Tシリーズ
・有線LANポートや多めのインターフェースなど拡張性を重視する人 → Tシリーズ、Lシリーズ
・企業のセキュリティポリシーでvPro・5G・スマートカードが必要な人 → X1 Carbon、Lシリーズ
・高負荷なCAD・動画編集用の認定ワークステーションが欲しい人 → Pシリーズ
・コスパ最強のノートパソコンを追求する人 → Eシリーズ
ThinkPad X9シリーズ 現行モデルと特徴

Xシリーズ現行モデル
現在レノボ公式サイトでは、X9シリーズとして下記2モデルが展開されています。
・ThinkPad X9 14 Gen1 Aura Edition(14型 Intel) 255,420円 ~
・ThinkPad X9 15p Gen1 Aura Edition(15.3型 Intel) 421,740 円 ~
最新モデル 「X9 15p」

2026年に投入された「15p」は、これまでのX9とは一線を画す性能重視モデル。45W TDPのインテル Panther Lake(最高峰のCore Ultra X9まで選択可能)搭載、メモリもシリーズ最大の64GB(LPDDR5X-9600)、ストレージは次世代のPCIe 5.0対応SSDで、データ解析、4K動画編集などのヘビーな作業を高速に処理できます。前モデルの8コアから一挙に16コア(Core Ultra X7以上選択時)へと大幅にスペックアップしています。筐体は前端を7.25mmまで絞ったウェッジシェイプ(くさび形)で、CPUの発熱を強力な排熱システムで封じ込める設計です。
X9シリーズは「薄型軽量のモバイル特化」から「クリエイター・パワーユーザー向けの高性能モデル(15p)」へと範囲を広げています。
X9 14 Gen1 Aura Edition(14型 Intel)
「毎日持ち歩く相棒」として設計された、軽量・コンパクトなモバイル重視のモデルです。

プロセッサーはIntel Core Ultra 5/7(シリーズ2、Lunar Lake)を搭載し、上位構成では「Core Ultra 7 268V」まで選択可能。全構成がCopilot+ PCに対応しています。
X9シリーズ共通の特徴として、vProやスマートカードリーダー、5G(WWAN)といった企業向けの管理・拡張オプションは用意されていません。メモリは最大32GB LPDDR5X(8533MT/s、オンボード)、ストレージは最大2TB M.2 PCIe Gen4x4 SSD、ディスプレイは14型2.8K(2880×1800)の有機ELで反射防止・防汚コーティング、500nit、120Hzリフレッシュレート、タッチ対応モデルも選択可能。
本体重量は約1.21kg~で持ち歩きやすく、一般利用で13~15時間という長時間のバッテリー駆動で外出先での余裕のある利用ができる設計になっています。
こんな人におすすめ
・カフェや出張先など、外出先での作業が多い人
・軽さを重視するユーザー
・有機ELの美しい画面でコンテンツ視聴や資料閲覧を楽しみたい人
価格は17万円台からで、バッテリー駆動時間の長さも魅力の多くのユーザーから人気のモデルになっています。
X9シリーズのスペックの選び方
CPU

X9シリーズは現状すべてIntel Core Ultraプロセッサーのみ。注意したいのがCPUとメモリの関係です。X9に搭載されるCore Ultra(Series 2)プロセッサーはメモリチップをCPUパッケージ内に統合するMoP(Memory on Package)方式なので、選ぶCPUによってメモリ容量が自動的に決まります。購入後は増設ができないので、CPU選びの段階でメモリ構成まで意識する必要があります。
メモリ
X9 14は最新のLPDDR5X-8533MHzを採用、最大32GBまで選択可能。上位の15pは最大64GB・9600MT/sのLPDDR5Xに対応。どちらもオンボード(基板直付け)で後から増設できないので、先を見据えて余裕を持った容量を選ぶのが無難です。
ストレージ
X9 14は最大2TBのM.2 PCIe Gen4x4 SSD(2242)を搭載可能。上位の15pは世代が新しく、最大2TBのM.2 OPAL SSD(2280)でPCIe Gen5 SSDに対応。速度重視・大容量ファイルの取り扱いが多いなら15pのPCIe5.0が有利です。
ストレージも購入後の交換がしにくい設計のため、初期構成での容量選びが重要です。
バッテリー容量
X9 14は55.1Whrの大容量バッテリーで最大13.5時間の駆動時間で、実測ベースでは最大19.7時間という報告です。X9 15pのほうは88Whバッテリー搭載、最良設定では21時間30分の駆動という計測結果もあって、画面が大きい分バッテリー容量にも余裕を持たせています。持ち運び時間が長い人ほど、バッテリー容量と実測駆動時間を確認しておくのが安心です。
ディスプレイ・筐体
X9 14は14インチ2.8K(2880×1800)の有機ELパネル。反射防止・指紋防止コーティング、500nit、120Hzのリフレッシュレートに対応し、タッチスクリーンも選択可能。
上位のX9 15pでは15.3インチの2.8K有機ELで1100nit、VESA DisplayHDR True Black 1000認証、120Hzの可変リフレッシュレート、DCI-P3 100%カバーに対応。どちらもトラックポイント廃止のハプティックタッチパッド仕様で、背面の「エンジンハブ」と呼ばれる出っ張り部分にポート類を集約する薄型設計が共通しています。
X9シリーズおすすめモデル
用途別に次のように選べます。
とにかく軽く持ち歩きたい→ ThinkPad X9 14 Gen 1
1.21kgからという軽さと有機ELディスプレイを両立し、価格も比較的抑えめです。
重い処理をこなしたいクリエイター・エンジニア → X9 15p Gen 1
Panther Lake世代の最大16コアCPU、最大64GBメモリ、PCIe5.0 SSDを備え、X9シリーズの中で最もパワフルな選択肢です。
前述しているようにどちらもメモリ・ストレージが後から交換できないオンボード設計なので、購入時点で用途に見合った構成をしっかり選んでおきましょう。
ThinkPad X9シリーズのまとめ
ThinkPad X9シリーズは、ThinkPadの常識を覆した「新世代ThinkPad」。
堅牢性・セキュリティ・打鍵感ではThinkPadの強みを受け継ぎつつ、伝統にとらわれないスマートなデザインを求めるユーザーに狙いを定めたラインアップになっています。
「トラックポイントは重視しない」「スタイリッシュなThinkPadを味わいたい」というこれまでのThinkPadとは異次元の新しい選択肢として、今後の展開にも注目したいシリーズですね。
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