2025年末、自作PCユーザーやメモリ増設検討者の間で「メモリ・ショック」とも呼べる異常事態が起きています。
「そろそろPCを買い替えようか」「メモリを増設しよう」と考えていた矢先の高値はショックですよね。
この記事では
◉ メモリ高騰の現状と要因
◉ いつまでこの状況が続くのかの予測
◉ 今すぐパソコンを買い替えるのが得策か
といったポイントを解説していきます。
メモリ高騰の現状 ― もはや「高級品」

今年2025年前半までは比較的安定していたメモリ価格ですが、秋口から状況が一変しました。
かつては1万円〜2万円程度で手に入った大容量メモリが、パソコンが一台買えてしまうような高価格で取引されています。まさにパニック状態ですよ。
上のグラフは 価格.comでの「DDR5 PC5-44800 32GB 2枚組」(Crucial CP2K32G56C46U5)の価格推移ですが
2025年3月には 20,180円だったのが10月ごろから急騰し始めて、12月31日にはなんと126,600円!
価格が6倍以上に爆上がりなんですよ。何ですかこれは!
PCパーツ史上でも類を見ない異常事態です。
メモリ高騰の要因とは

この異常事態の原因は何なのか、主に4つの理由が絡んでいます。
① 生成AIブーム
② メーカーによる意図的な「減産」の影響
③ 「AI PC」や「AIスマホ」の登場
④ 為替(円安)の影響(日本国内特有)
1. 生成AIブーム


メーカーがメモリを増産してくれればいいのに!
とふつう思いますよね。
今、世界中の半導体メーカー(サムスン、SKハイニックス、マイクロンなど)は 「HBM(広帯域メモリ)」という、特殊で高価なメモリの生産に全力を注いでいます。
生成AIを動かすには、NVIDIAのGPU(画像処理装置)が大量に必要なんですが、そのGPUにはこの「HBM」がセットで搭載されます。
そして HBMを作るには、通常のメモリ(DDR5など)を作るよりも高度な技術と多くの材料(シリコンウェハ)が必要なんです。
今メーカーは利益率の高いHBMを優先して作っているので、私たちが普段使うパソコン用のメモリを作る余裕(生産能力)が減ってしまっているわけなんです。
2. メーカーによる意図的な「減産」の影響
実は2023年頃にさかのぼると、メモリは世界的に「余りすぎて」価格が暴落していました。
それで大赤字を出したメーカー各社は、価格を戻すために生産量を大幅に減らしたんです。その減産によって、市場に出回るメモリ在庫が少なくなって今価格が吊り上がっています。
3.「AI PC」や「AIスマホ」の台頭
最近のパソコンやスマホは、デバイス単体でAIを動かす「AI PC(Copilot+ PCなど)」に進化してきていますね。
これまでのPCだとメモリ8GBでも十分動いてきましたが、AIを快適に動かすには16GB〜32GBが最低ラインになりつつあるんです。
1台あたりの搭載需要が増えていることで、世界全体でのメモリ需要が膨れ上がっているのも要因です。
4. 円安の影響
これは今の日本の現状に限ったことになりますが、メモリは国際的なドル建てで取引されるので、円安が進むと日本国内での販売価格はダイレクトに上昇します。
世界的な値上がり + 円の価値が下がっていることが、ダブルパンチで価格を押し上げています。
メモリ高騰の今後の予測

誰もが気になる「いつ安くなるの?」という点についてですが、残念ながら正確な値下がりの時期を予測するのはプロでも困難です。
でも結論から言うと、2026年もメモリ価格の高止まりは続く可能性が極めて高いと予想されています。
🔲 2026年前半
AI需要が供給能力を上回り、引き続き価格上昇していく。
🔲 2026年後半
メーカーの増産体制が整ってはいくが、AI特需はますます続き、2025年初頭のような「手ごろ価格」に戻ることはまだ期待できない。
上記はもちろん予測なので、実際どうなるかは注視しなければなりません。
2026年後半にはメモリ不足が原因で、スマホやノートPC本体の販売価格も上昇していくとも予想されています。
今すぐ買い替えを検討すべきかどうかの判断は?
では、今すぐパソコンを買い替えたほうが良いのか?
下の条件に当てはまる方は早めの購入を検討するのをおすすめします。
Windows 10を使っている人
理由: Windows 10のサポートは2025年10月に終了しています。延長サポートを活用しても2026年10月までです。
現在、インターネットに接続して使用している場合、セキュリティリスクが極めて高い状態です(個人情報漏洩やウイルス感染のリスク)。これはハードウェアの価格以前の問題として最優先事項です。
メモリ:8GB 未満(4GBなど)
理由: Windows 11や現代のWebブラウザ、Officeソフトを快適に動かすには、最低でも16GBが推奨される時代です。8GB未満では、単純な事務作業やネットサーフィンでも動作がカクつき、作業効率が著しく低下しているはずです。
ストレージ:HDD(ハードディスク)を使用している
理由: 起動に数分かかる、アイコンが表示されるまで待つなどの症状がある場合、パソコンの寿命に近いか、現代のソフトの速度に追いついていません。SSD搭載機に変えるだけで劇的に世界が変わります。
もう少し待っても良い人(緊急度:低)
以下の条件を満たしている場合は、メモリ価格が落ち着くのを待つか、セールのタイミングを狙う「様子見」が可能です。
OS:Windows 11
理由: 最新のセキュリティ更新が受け取れており、OSとしての寿命はまだ残っています。
メモリ:16GB 以上
理由: 一般的な事務作業、動画視聴、軽い画像編集であれば、16GBあれば現在でも十分に快適です。32GB以上欲しい場合でも、急ぐ必要はありません。
CPU:Core i5(第12世代以降) / Ryzen 5(5000番台以降)
ここ数年のCPUであれば、現在のアプリケーションを動かすのに十分な能力を持っています。
まとめ ― メモリ高騰と対策

メモリ価格が10万円を突破するような今、パソコン本体の価格が高騰していくのも時間の問題だと思われます。
Windows10 が 2026年10月までサポート延長することになったので、「来年夏ごろに新しいパソコンを買い替えようかな」と考えていた方もいるのではないでしょうか。
でも各メーカーが在庫を使い果たすと、2026年にはパソコンの価格が数万円単位で跳ね上がっていく恐れがあります。
各パソコンメーカーも「早めのパソコン買い替え」を推奨してきています。「あの時買っておけばよかった」と後悔する前に、まずは各パソコンメーカー公式サイトで今の価格をチェックしてみてください。
今 Lenovo(レノボ)が買いです

Lenovoは在庫の豊富さで価格転嫁が遅れる傾向にあるので、現時点では買い選択肢の一つです。
特に以下のシリーズは、メモリ高騰の中でも10万円以下で高性能なスペックを維持しています。
● IdeaPad Slim 5シリーズ
9万円台で「Ryzen 5 / 16GBメモリ」といった高コスパ構成が探しやすいです。
● ThinkPad Eシリーズ
ビジネスの王道モデル。10万円前後で堅牢性と高い処理能力を両立しています。
