有料版のセキュリティ対策ソフトってそもそも必要?
ネットショッピングやメールのやり取り、オンライン会議などインターネットは生活に欠かせないものになっています。
パソコンでは大切な個人情報を入力したり管理することも多くなっていますし、本物のサイトに見せかけて個人情報を盗み取ろうとする悪意ある手口も増えているので、やはりセキュリティ対策は必須ですね。
そこで悩まされるのが「セキュリティ対策ソフトをどうするか」という点です。
Windowsに最初からインストールされているWindows Defenderの性能が今までのイメージとは違って飛躍的に向上していると言われています。
では、Windows Defenderで十分なのか?
有料のセキュリティ対策ソフトを入れるメリットは全くないのか?
結論から言うと、Windows Defenderで大丈夫であるという使い方の人と、他のセキュリティ対策ソフトを導入したほうが良い使い方の人両方のパターンがあると思います。
それぞれのセキュリティソフトの特徴やメリット・デメリットを検証して解説していきたいと思います。
Windows Defenderとはどんなソフト?
Windows Defenderは、マイクロソフト社が開発・提供しているセキュリティ対策ソフトです。
Windows Vistaで「Microsoft Security Essentials」という名称で標準搭載されていました。
Windows8からは「Windows Defender」という名称に変更されました。
今(2022年)は「Microsoft Defender」という名称になっているのでそれが正式な名称ですが、この記事ではこれまで使い慣れてきたWindows Defenderで統一しています。
以前は特に多くのパソコンユーザーが、費用や手間がかかるからとかパソコンが重くなるからという理由でセキュリティソフトを導入していないという背景があって、安心・安全にWindowsパソコンを使ってもらうために標準搭載されるようになっています。
Windows OS用に標準でインストールされているので、基本的に無料で利用できます。
Windows Defenderの基本的な機能
上記のような機能がありますが、もう少し分かりやすく解説していきます。
リアルタイムでデバイスを保護する
パソコンの挙動を常時監視して、マルウェアの侵入や不正実行をブロックします。
Web上からダウンロードするファイルに不正なデータを含んでいないかをチェックし、不審なデータがあれば警告を表示します。
信頼性の低いアプリケーションを削除します。
異常や危険を検知するとユーザー通知します。
スキャン機能
パソコンに保存されているダウンロードファイルやアプリケーションがウイルスに感染していないかをチェックします。
ファイアウォール
インターネット経由で侵入する不審な情報や不正アクセスをブロックします。
必要な場合は通信を遮断します。
こんなふうに一般ユーザーが必要とする機能はほぼそろっています。
Windows Defenderの良い点
無償で利用できる
費用を気にせず使い続けることができるのは一番のメリットではないでしょうか。
でも問題なのはきちんとウイルス感染から守ってくれるかということですね。後で解説します。
マルウェアの検知率が高い
ドイツのセキュリティソフトウェア調査会社AV-TESTが実施したテストで、Windows Defenderはマルウェア感染に対する保護スコアで最高得点を獲得しています。
マルウェア検出率100%を記録した製品は他にもあるので、Windows Defenderが特別優秀というわけではないですが、高いレベルのセキュリティソフトであることは確かだと思います。
設定項目が少なく、使いやすい
パソコンの設定に詳しくない初心者の方でも初期設定段階で保護機能が備わっているので、安心して使うことができるのもうれしい点だと思います。
Windowsアップデート時のトラブル少ない
Windowsアップデートで仕様が変更すると、他社セキュリティソフト製品では一部の機能が利用できなくなるというトラブルが発生することがあって、修正されるのを待たないといけないことがあります。
その点Windows DefenderはもちろんWindowsが提供しているので、アップデートによるトラブルの影響をそれほど心配しなくていいというのも安心できるポイントです。
Windows Defenderの残念な点
ではWindows Defenderが入っているパソコンではほぼ完ぺきな防御が得られるのでしょうか?
保護機能は最低限である
先ほどWindows Defenderのマルウェア検知率は優秀だと解説しました。
でも、パソコンユーザーが注意すべき脅威はウイルスやマルウェアだけではありません!
不正アクセスや情報漏洩、フィッシングなど様々な脅威があります。
Windows Defenderが実装していない機能がある
他のセキュリティ対策ソフトにはあって、Windows Defenderでは対応していない機能には下記のようなものがあります。
Windowsにもブラウザ保護機能がありますが、Edgeでしか機能しませんしブロック率が低いと言われています。
こうした様々な種類のサイバー攻撃に対応するには、脅威の保護範囲が広い他社のセキュリティ対策ソフトの導入をしたほうが良いでしょう。
まとめ
Windows Defenderで十分かどうかについてまとめると…
上記のような人はWindows Defenderで十分と言えるのではないでしょうか。
こうした場合には市販のセキュリティ対策ソフトを導入するのをお勧めします。
最後に
Windows Defenderの基本的な機能や、セキュリティ対策の注意点などを解説しました。
必要最低限の機能は備えていますが、巧妙になっているウイルスのリスクから守るためには有料のセキュリティ対策ソフトの導入をお勧めします。
自分のデバイスの安全に保護することへの意識を持っていきましょう。