2025年における世界のパソコンメーカーの出荷台数について、複数の市場調査会社(IDC、Counterpoint Research、Gartner)の2025年7月〜9月のデータをもとに調査しまとめました。
そろそろパソコンを買い替えようと考える時に、世界で今どのパソコンメーカーが伸びているのか、世界でのシェアをまず知っておくとトレンドを知ることができますし、なぜ世界中で人気があるモデルなのか把握できます。
今後のパソコン選びの参考になると思います。
2025年 世界のパソコンメーカー シェアランキング

注記:データはIDC(International Data Corporation)およびGartnerが発表した2025年第3四半期の速報値です。複数の調査機関のデータを平均化して表示しています。
出典:IDC Worldwide Quarterly Personal Computing Device Tracker (2025年10月) / Gartner PC Market Share Report (2025年10月)
1. Lenovo(レノボ)

レノボは1984年に中国で設立されたテクノロジー企業。2005年にIBMのPC部門(ThinkPadなど)を買収し、世界のトップメーカーに躍進しています。
レノボの特徴としてグローバルな供給網とコスト競争力に優れていて、幅広い価格帯の製品を提供しているのがポイントです。
支持される理由は、コスパの高さと多様な製品ラインナップです。
特にビジネス向けブランド「ThinkPad」が、堅牢性、信頼性、打ちやすいキーボードで法人市場やビジネスユーザーから絶大な支持を得ています。
ビジネス向けPC(ThinkPad)のほかにも、コストパフォーマンスに優れた一般向けPC やゲーミングPC(Legion)など多様なニーズに対応できる製品ラインナップが強みです。
2. HP(エイチ ピー)

1939年に米国で設立された老舗 IT 企業。2015年に Hewlett-Packard Companyからエンタープライズ事業を分離し、PC・プリンティング事業を担う HP として再出発しました。
高いブランド力とデザイン性、そして充実したサポート体制が特徴です。特にプレミアムラインの「Spectre」や「Envy」シリーズは、デザインと性能を両立させています。
一般消費者向け、ビジネス向け(EliteBook)など幅広いユーザー層に受け入れられるバランスの取れた製品を提供しています。
Lenovoと同じく法人向けPCに強いのが特徴で、セキュリティ機能や管理性に優れた製品が多く、大企業や官公庁からの信頼が厚い製品になっています。
3. Dell Technologies (デル)

1984年にマイケル・デルによって米国で設立。当初から直販モデルを採用して中間マージンを削減することで、低価格とカスタマイズ性を実現しました。
特徴は BTO(Build to Order)でカスタマイズ性が高いのと、法人向け市場での強さです。高性能なワークステーション「Precision」やサーバー分野で高いシェアを持っています。
ビジネス・法人向けPC(Latitude、OptiPlex)、高性能モバイルノート(XPS)、ゲーミングPC(Alienware)などを展開していて、直販モデルによるコストパフォーマンスと、迅速なサポート体制が強みのメーカーです。
4.Apple (アップル)

1976年にスティーブ・ジョブズらによって米国で設立。独自のオペレーティングシステム(mac OS)を搭載した「Macintosh」シリーズで有名です。
独自の高性能チップ(Apple Silicon)による高いパフォーマンスと電力効率、洗練されたデザイン、そしてiOS / iPadOS デバイスとのシームレスな連携が最強です。
クリエイティブ分野(動画編集、グラフィックデザイン)や教育市場で圧倒的な存在感を放っています。
5. ASUS (エイスース)

1989年に台湾で設立された PC そして PCパーツメーカー。
マザーボードやグラフィックボードなどのPCコンポーネント分野で高い技術力を持っています。
高い技術力と革新的な製品開発が特徴です。特にゲーミングブランド「ROG(Republic of Gamers)」は世界的に有名で、高性能なゲーミングPCを提供しています。
ゲーミングPC(ROG)、クリエイター向けPC(ProArt)、革新的なモバイルノートPC(ZenBook)など、高性能とコストパフォーマンスを両立させた製品が多いです。
特にアジア市場で強い成長を見せています。
6. Acer (エイサー)

調査では、6位以下のメーカーは「その他」として集計されていて、具体的な順位は公表されていないのですが、過去の傾向や市場の動向から Acer が6位であることは確実とみなされています。
1976年に台湾で設立。当初は電子計算機から始まり、後にPCメーカーとして成長しました。
一時期は世界第2位のPCメーカーにまで躍進したことがあります。
圧倒的なコストパフォーマンスと、幅広い製品ラインナップが特徴です。低価格帯の製品から、ゲーミングPC、クリエイター向けPCまで幅広く展開しています。
コストパフォーマンスに優れた一般向けPC、ゲーミングPC(Predator)、Chromebook を得意としていて、価格を抑えつつ実用的な性能を持つ製品に強みがあります。
7位以下のメーカーランキングとは?
「その他」に含まれるメーカーには、
Microsoft(Surface)
Samsung
LG
Huawei
国内メーカー(NEC、富士通、Dynabookなど)などが含まれます。
これらのメーカーの世界的なシェアは数パーセント未満で、7位以下の正確な順位は調査会社によって変動していますし公表されていません。
初心者におすすめのメーカー
パソコン初心者の人がメーカーを選ぶ際に重視すべきは、「サポート体制の充実」「コストパフォーマンス」「使いやすさ」の3点です。これらを総合的に考慮すると、以下のメーカーが特におすすめできます。
| おすすめ度 | メーカー | おすすめ理由 |
![]() | 高いコストパフォーマンスと幅広い選択肢。同等のスペックであれば国内メーカーよりも安価に購入できることが多いです。 特にLenovoは価格と性能のバランスが優れています。価格を抑えつつ高性能PCを求める初心者におすすめです。 | |
![]() | NEC / Fujitsu | サポート重視であれば、国内メーカーならではの圧倒的な安心感。 電話サポートや訪問サポートが充実しており、マニュアルも日本語で分かりやすく、パソコン操作に不慣れな初心者にも安心できる選択肢です。初期設定やトラブル対応に不安がある方に最適です |
![]() | Apple(Mac OS) | シンプルで直感的な操作性が特徴。Windowsとは異なる mac OS ですが、操作が直感的でセキュリティも強固。 iPhoneやiPadなど他のApple製品との連携が非常にスムーズで、既にApple製品を使っている方におすすめ。ただWindows PCに比べて価格は高め設定です。 |
初心者向け PC メーカー選びのポイントまとめ
❑ 価格が抑えられつつ、性能の良いパソコンを追求するなら → Lenovo がおすすめ !
❑ 手厚いサポート体制を重視するなら → NEC または 富士通
❑ 既にApple製品を使っていて、デザインや操作性を重視するなら → Apple



